職場のミステリアスな女性
職場に「ミステリアスな女性」がいる。
仮にミス江としましょう。
ミス江は見た目が美しい。
(というか“ミステリアス”って華のある美人にしか使われなくないですか?地味ブスだと“なんか暗い人”になる)
ミス江は大概、群れずに一人でいる。
同年代の女子たちと、ワイワイとランチなどに出かけていくのを見ることはまず無い。
代わりにおっさんと食べに行くのはたまに見かける(なんかエロい)。
そして基本1人なのでぼっちキャラかと思いきや、話しかけてくる時はめちゃくちゃ距離が近い。
え!?あたしたち・・・そんなに仲よかったっけ?と錯覚してしまうほど。
ドギマギする。
うーん、魔性ですね。
そんなミス江だが、腹を割って話してみようと試みると、深い会話はほぼ成立しない。
返しが独特すぎて話が噛み合わないことが多い。
しかし他人への攻撃性はゼロなので、こちらが不快に思うこともない。
かといってこれ以上仲良くなることもできず、だから彼女は孤高なのかな。
そして仕事っぷりも、こう言ってはなんだが、すごく出来るとか、広がりのある仕事をするタイプではない。大丈夫か?と思う時もある。
しかし、難関のテストは一発でパスしたりもする。
ますますワケがわからない。
ーーーーーー
ある日。
ミス江の下に配属された後輩女子が、
「ミス江さんの下はいやだ。シカトするし、自分がちやほやされないと気が済まないタイプだ」
と言っていた。
その子がそう言うのだから、多分本当にシカトされたのだろう。
でも何か違う気がする。
ミス江は人に意地悪するほど他人に興味はない。(断言)
ミス江は自分だけの世界を楽しむ少女性が強い(と私は思っている)。
だからその後輩がシカトされたのとしたら、意地悪ではなく単にめんどくさかったんだと思う。
(ま、面倒見なければいけない彼女の立場上、それじゃダメなんだが)
この手のタイプは考えれば考えるほど理解は遠のく気がするし、それこそがミステリアス・ガールの魅力、、、?
ーーーーーー
そんなわけで、ミス江は「こういうタイプ、いるいる」という人ではない。
人間観察が趣味のわたくしをして「こういう人もいるのか〜」と仰天させられ、未だに不明点が多いままの人だ。
あなたの周りにはこういう人、いますか?
人への興味は尽きない。
(おしまい)