1着20〜30万円のダウンは高いかどうか問題

１着20〜30万円のダウンコートが高いかどうか？という議論だが・・・（前回エントリー「ラグジュアリーダウン「MooRER」を見に行った話」からの続きです）

以前の私であれば、

「たっか！意味不明！」

「お金持ちはいいわね。ああいうものを躊躇なく買う人になりたいわ」（ジェラシー）

としか思わなかった。

ラグジュアリーの前では、自然とヒクツになりがち

「お金持ち」が庶民に圧倒的に勝っている部分。

それは持っている金の総額ではなく（それもあるけど）・・・

実のところは「（余裕のある環境で育まれた）ものの考えかた」。

お洋服なども、「上質なモノがあって、そのモノの価値観に深く納得できたら買う」。

これが先天的富裕層に学ぶ、良い買い物の基本ですねー。

とてもよくやっている悪い例

たとえば、銀座のハイジュエラーのマダムを知っているけれど、彼女のいつも使っているバッグは5万円程度のものだった。

モノのよさに心底惚れ込んで愛用しているという。

ふだん何百万、何千万の商材を扱っている人の持ち物としては、随分とささやかな額のお品だ。

私の絵では全く上質には見えないが

彼女はモノの真贋を見極めるプロ。

自身の買物でも、そのモノに深く賛同できた時には、数十万、数百万？出すことも厭わない。

ただその代わり、彼女は絶対に「無駄づかい」をしない。

彼女にとって本当に良いものを、大切にお手入れして長く美しく使うのだ。

モノ自体は人の記憶に残らないが、「なんだか良い感じの素敵な人だったなあ」という印象だけが残る

話は前回のMooRER（ムーレー）の超高級ダウンに戻って。

そういうわけで、私は20〜30万のダウンジャケットが高いかどうか？という問いには、「その価値観を深いところで咀嚼できていない私には高い」というお答えだ。

（そもそも収入に見合ってないのが一番だが。でも、個人的に趣味であるジュエリーとかならローンで30万円のもの位は検討するので、やはり価値観の問題が大きい）

でも！

だいぶ一般的になった感のあるモンクレールやタトラスを10万円で買うより、知る人ぞ知る美しいダウンを1枚だけ持って、冬はそれをお手入れしながら末長く使う・・・というのは、やはり理想的ではあります。

悩ましい。。。

（と言いつつやはり価格がこなれた方向に走ると思う）

（おしまい）