素晴らしいモノとひでえモノは同居する<音楽業界ものがたり>
先日、以前働いていたレコード会社の元同僚たちとの飲み会があった。
前の会社の人たちとは、なんとも特殊な絆で繋がっている感覚がある。
普通、コミュ障なオタ同士(前の会社のメンバーは全員がそれである)は得てして仲良くなれない傾向にあるのだが、環境・タイミングなどの作用により一度絆が深まると、それは細いながらも永続的なものになる。
そんなこんなで、当時の社長、副社長、ナンバースリーも交えて和気あいあい。
いいわー。文化的なおじさん達が小突きあっているのを見るのって何だか幸せ。
でも・・・
(^ω^)・・・
(^ω^)・・・
ほんとうにひでえ会社だったなあ。
ほんとうに・・・
とにかくひでえ会社だったのだ!
でも、真に素晴らしいモノを生み出そうとすれば、ひでえモノと同居することになるのはこの世の理。
それは光と影のようなものだった。(と、綺麗にまとめてみる)
ここの会社の素晴らしいところは、A&Rが心から世に出すべきだと考える芸術性・専門性の高い主に海外アーティストを出しつつも、完全に商売として成り立っているところだった。
私は、転職して音楽業界からは足を洗って久しい。
だけど今でも一言で美しく「今思えば素敵な良い会社だった」とは美化できない、だけれども懐かしい、そんな濃ゆいものがある・・・あの頃の繋がり。
やはりここは、笑顔で全てを洗い流しつつ「いやあ〜ひでえ会社だったよね!」というのが、私にとってあの会社への最大の愛と賛辞である。
(おしまい)